放射線は私たちの細胞にあるDNAに少しの傷を付けています。細胞は自らの生命を守るために自己修
復を促しているのですが、もし修復のできない細胞は自殺させてしまうプログラムを持ち、未然に除外することで、ガンなどになるかもしれない危険な要因を持ってしまった細胞 を、その危険な要因が動き出す前取
り除くことをおこない、重大な病を未然に防いだりするのもその一つで、この活動をアポトーシスと呼びます。
私たちが生活しているこの地上には、自然放射線が満ちあふれており、いつも微量の放射線を浴びてい ます。そして、自然放射線の10倍から100倍程度の放射線を浴びると体や健康にさまざまなよいことが 起こるということがわかってきています。
体によいことが起こるのは、低線量放射線に活性酸素を抑制する効果があるためです。活性酸素は、 生命を維持するためになくてはならないものですが、同時にさまざまな病気を引き起こし、老化を促進する 原因ともなります。
低線量の放射線には、ビタミンCやビタミンEの摂取による抗酸化作用とはケタ違いの働きがあります。放 射線は細胞の大部分を占める水分を電離させて一時的に大量の活性酸素を発生させ、体内の抗酸化の 仕組みのスイッチを入れて活性酸素を打ち消してしまうのです。 |